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2005年度(平成17年度) | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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(1)

「メンズバスケット」の開発に関する共同研究

豊田修身

・阿部優

・君山和高

**

・中臣 一

**

・遠藤 元

**

・伊藤明日香

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・清水貴之

**

大分県竹工芸・訓練支援センター・

**

「メンズバスケット」開発研究グループ

Development of Men

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*Oi t a Pr ef ect ur al Bamboo Cr af t and Tr ai ni ng Suppor t Cent er ・**Gr oup 「Devel opment of Men’ s Bas ket 」

若手工芸家を中心にした「メンズバスケット」開発研究グループでは,男性的な感覚のバッグ,カバン,書類入れ

などの「メンズバスケット」の開発を試みた.メンバーの代表は本研究で開発を試みようとしているものの原型とな

るショルダー型の竹バスケット試作に取り組んだ経緯があり,その製品を常時携行する中で「メンズバスケット」の

商品としての可能性を確信した.技術的及びデザイン的課題を解決して製品化を図るために企業ニーズ対応型研究事

業に申請して竹工芸・訓練支援センター研究指導課と共同で研究を行った.

1.

はじめに

申請されたメンズバスケットの開発研究の内容は,製品

化する上での課題として次の3点が挙げられていた.

①屋外の人混みなどに耐えうる強度を持つ構造の追及

②男性的な形態を生み出すデザインの研究

③製品の付加価値や品質に大きく影響を与 える金具等

の副資材に関するノウハウの習得

そこで,共同研究の分担として①の強度を持つ構造の課

題の解決には,竹の編組技術の研究と共に木や皮革などの

異素材との組み合わせによる解決を考える必要があるの

で,竹工芸・訓練支援センター研究指導課(以下,竹セン

ターと略す)と「メンズバスケット」開発研究グループ(以

下,グループと略す)で共に重点的に取り組むことにした.

②のデザインの研究は,企業側に技術蓄積がないので,

企業と共にデザインプロセスを研究する場として竹セン

ターがリードして進め,デザイン上の課題解決を図った.

③金具等の副資材に関するノウハウの習得は,企業側で

は幅広い情報の収集が難しいので,竹センターで公設試験

研究機関のネットワーク等を活用し,先進地調査などを行

うと共に,竹センターとグループで協働しながら行った試

作をとおしてノウハウを習得した.

2.

研究の内容

2. 1 強度と構造に関する研究

この研究については,杞柳の産地で柳行李の製造技術か

ら鞄の産地に発展した兵庫県豊岡市の柳と鞄の産業を調

査することによってノウハウを得た.そして,調査によっ

て得たノウハウをいくつかの試作に生かしていく手法で

研究を行なった.柳行李の基本の形態は柳のみで作るが,

持ち運ぶようになるにつれて角や縁の補強が必要になり,

布 や 皮 革 で 強 度 を 持 た せ て 丈 夫 な 製 品 を 作 っ て き た .

(Fi g. 1)

また,現在,「豊岡鞄」として産地ブランドを形成しつ

つある鞄産業において布や化学繊維,皮革などで製造され

るアタッシュケースや旅行鞄など,強度を持たせたものは,

構造を木製(桐や合板)にしているものがあり,その技術

は強度の克服という点で,研究の参考となることが多かっ

た.

Fi g. 1 杞柳の生地の角を革で補強したもの

2. 2 デザインの研究

これまで別府では女性向けのバッグが商品として多く

(2)

男性用は作家やクラフトマンが自分用に作るほかは,ほと

んど作られてこなかった.このため,男性用のかばんのデ

ザインにはどのような形態,色彩,雰囲気が求められるの

かを全く一から研究する必要があった.そこで,研究会に

おいて下記のようなテーマでアイデアを出しながらメン

ズバスケットデザインの共通認識を探った.

・メンズバスケットって何?

−共通イメージを作りましょう.

−男性は何を持ち歩いているか.

・自分が使うならどんなバスケットが欲しいか

−今日はスケッチ型ブレーンライティング法

その結果,以下のコンセプトで具体的アイデア展開に取り

組んだ.(Fi g. 2)

Ⅰ,形態のイメージは曲線より直線ラインで

Ⅱ,色彩は渋みを出して黒や濃いグレイや焦げ茶系統で

Ⅲ,常時持ち歩き,かつ,会議やミーティングにも携帯で

きる大きさ

Ⅳ,自分がいつも持ち歩けるような品質と気品が備わって

いること

Fi g. 2 アイデアスケッチ等

2. 3 副資材に関するノウハウの習得

このテーマについてはグループのメンバー が各種工芸

関係情報やかばん企業のカタログなどを入手してきてお

り,その情報を基にして皮革の加工や染色の技術に取り込

むと共に,かばんに合う金具の選定などを進めた.また,

大分市にある唯一の皮革のショップである「大分クラフト

社」の岩津氏から竹素材に合う皮革の選定,必要な道具の

リストアップなど多くのノウハウを伝えていただいた.

3.

研究の結果と考察

3. 1 研究の成果としての試作品

強度や構造の研究及びデザインの研究の結果,いくつか

のユニークな製品試作ができた.(Fi g. 3)

Fi g. 3 7 点の共同研究成果試作品

試作品は男性のメンバーがそれぞれ1点の試作をした.

3つの研究課題のどの点にポイントを置いたかによって

試作の方向性は異なることになったが,テーマは相互に密

接に関係しており,ひとつの成果が研究全体に良い結果を

もたらしたと感じている.今後は,自分自身がモニターに

なり,常に持ち歩いて広く意見を聞くことに努めたい.そ

の実践の上でそれぞれの製品をもう一度この研究会でリ

デザインし,質の高い製品に仕上げて「別府発のメンズバ

スケット製品」として別府竹製品の一つのブランドを築い

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